賃貸借契約にある原状回復義務って何だ?

法律
原状回復義務って言ってもねぇ・・・これじゃぁ

賃貸借契約には契約の解除時に原状回復義務という大前提が有ります。

契約書に「原状回復義務」とばっちり記載されている場合もありますし、名前を変えて似たようなことが書いてある場合もあるかと思います。

さて本日はこの「原状回復義務」について、わたくしの私見も踏まえちょっとお話いたします。

原状回復義務、その名の通り元に戻せ

住んでいたお部屋を、入居時のように元に戻せ。言葉を直訳するとそういうことになります。

こういわれると大体の人は、入居した当時を思い出すと思います。どうだったかなぁ~ ・・・

ん~きれいだった。クリーニングが施されて、壁紙が新しくなっていた。 でもキッチンの扉が少し壊れていて、相談したけど、そのまま入居して欲しいと言われたからそのまま・・・。

そんな当時を思い出すかと思います。そして今の状態はどうですか?
住んでいた期間は人それぞれですが、その期間それなりにお部屋は汚れて、なんだかちょっとしたところが壊れてきたりしている。

これってどうなるの??? 元に戻せって言ったって、元になんか戻せないよ・・・。

原状回復義務の解釈

モノは時が経てば、自然摩耗という、どうしようもない節理にまかせるしかありません。
諸行無常の響きあり・・・そういうことです。

元に戻せと言うならば・・・当時新品だったら、新しく買い直せということ。
最初から中古品だったら?
中古品を元に戻すつもりで新しいものを買ったら、入居時中古品だったのが新品になっちゃうよ。原状回復以上になっちゃうね。

こんな事を言い出したらキリが有りません。
すなわち元に戻せと言ってもそんなことは不可能なのです。

そこで原状回復義務の解釈なのですが、通常の暮らしをしていれば当然起こる損耗分(自然摩耗分)を除いた、それ以上の損傷・摩耗分を回復せよ。という考え方なのです。

なんだか難しいですよね。

現実的な原状回復義務の方法

通常の暮らしってなんなんだ?人それぞれです。

自然摩耗って言ったって、そのモノの丈夫さや頑丈さで、摩耗していく時間は全然違います。壊れやすいものもありますしね。
はっきり言って、この原状回復義務ってとってもわかりにくい、判断の迷う内容です。
わたくしも何をもって原状回復なのか、これと言うはっきりした指針が自身の中にあるわけではありません。

どこからが自然摩耗分以上の損傷・摩耗なのか、人によってモノの使い方、扱い方は違います。
ご本人が通常の使用と言う範囲が、他人からすればとんでもない乱暴な扱い方なのかもしれません。
またその人が暮らしていた期間も相当影響を受けます。1年間暮らした入居者と10年間暮らした入居者のお部屋が同じな訳がありません。

最初に入居した時に、先ほども言いましたが新品と既に使い古した中古品状態のモノが混在しています。
壁紙は新品だけどキッチンセットや床、ふすまなどは前の入居者が出てそのままだったりします。 新築以外は入居時全部新品なんてありえません。

こういった線引きの難しい判断の上、原状回復義務という賃貸借契約には切っても切れない内容が盛り込まれています。
全国の賃貸物件に住まわれている方のほとんどすべての方が該当するわけですから、すごいことですね。

賃貸借契約のトラブル発生は退去時が一番多い

書いてきた通り、この退去時の原状回復義務はとてもわかりにくい、判断に迷う点のたくさんある内容です。
とにかく線引きする場所が難しいのです、ここまでが自然摩耗、これ以上は入居者様が起因の損耗分、という場所です。

トラブルが多いので、国交省より「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」なる、お達しが存在します。
最初からトラブルって書いちゃってるあたりが、相談が多すぎてしょうがねぇから作ってやったよ感をにおわせますが、これをわたくしも参考にさせていただいております。
詳細はまた日をあらためて書こうと思いますが。これは法律ではありません、あくまでガイドラインなのです。
大家さん入居者さん、判断出来ない事があったらこれを参考にしてね、っていうことです。

トラブルになりそうになったら、入居者様もこれをご覧になると良いです。
不動産屋向けではありますが、オーナー様、入居者様に向けて発信している情報です。

さてさて12月となり、ぼちぼち退去(契約の解除)をしようとする学生様が出てくる時期となりました。
わたくしも退去の時にはやはりこの原状回復義務については、頭の隅にいつもあります。

トラブルを起こさぬよう、注意を払っているのです。

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