元入居者が電気の解約を忘れた末路

不動産屋のお仕事

賃貸物件の管理を行っていると、いろいろな事が起こります。

先日、ある賃貸物件の一部屋で珍しい事が起こりました。
別に怪奇現象ではありません。


タイトル通りです。

小売り電力の自由化とスマートメーター

2016年に小売りの電力自由化が始まり、賃貸に暮らす方も基本的に電力会社を選べるようになりました。そうは言っても、調べた訳ではありませんが、現在の弊社管理の賃貸物件に入居中の方のほとんどが、この地域の以前からの供給会社である東京電力と契約をしているかと思います。


電力自由化に伴い、各戸に付いている電気メーターが以前のアナログ式の物から、スマートメーターなるデジタル式の機器に取り替えられました。



スマートメーターの設置により、電力利用の詳細把握が出来、お得な利用方法の可能性や、停電時の復旧の短縮などが可能となりました。


また以前はブレーカーを上げれば基本電気が点いてしまった過去から。
遠隔操作で電気の通電作業を行うようになり、契約が存在しないと問答無用で元から電気を切るという、まあ言ってみればそれは当然っちゃ当然で、無断で使用しようとするお前はどうなんだ、って言われれば何も言い返せない現在です。
(メリットの大きいスマートメーター設置です、異論はございません、はい)


要は契約が無いとお部屋が真っ暗なのです。

電気の短期使用契約

さて本題ですが、リフォームやクリーニング等、入居者様がいないお部屋でも電気使用の必要性が有ります。


照明も点かない真っ暗なトイレではクリーニング作業は出来ません。
よく見えなくてう〇〇付いたままだったなんてあり得ませんから。


そういう訳で電気の契約は必要となるのですが、以前はブレーカーを上げれば電気は点きましたから、ついついクリーニング屋さん、契約も無く電気を使用していたとか、してないとか・・・。


そういった事を阻止する為に、東京電力さんはスマートメーターを設置したようです。(実際には違います)


さて無事スマートメーターの設置が完了し、無断で使用出来なくなった各賃貸物件のお部屋ですが、先ほどのリフォームやクリーニング等で、数日間だけ電気使用の必要性が有る場合に備え、東京電力さんには電気の短期使用契約なるものが存在します。

しかしこの短期間使用契約も以前は電話での対応しか出来ませんでした。(通常の長期間契約については、前からWebでの申し込みは可能でした)


普通の方はそんな契約する必要はほとんど無いかと思われますが、弊社のような立場の場合、相当な数の契約を行う事が有ります。

それがかなり面倒で、なかなか電話が繋がらない東京電力カスタマーセンター様の相乗効果により、ストレスが半端なかったのです。(最長30分ほど待たされた事が有ります)

そしておそらく東京電力さん、そんな電話口のお客様の心情を感じ取ったのか、短期契約もWebでの契約が出来るようになりました。

これが劇的に作業改善となりまして、今では一件につき1~2分で契約完了出来るようになりました。

こちらがその短期間使用契約ページです。
短期使用申込み|東京電力エナジーパートナー株式会社 (short-tepco.com)



ほとんどの方が関係無いでしょうけど。


短期間使用契約手続き中に起こった出来事

さて先日、そんな便利になった短期間使用契約手続きを、いつも通りに行って完了したかと思っていたら、東京電力さんより電話が有りました。


東電「お申込みいただきました〇〇ハイツの103号室の短期間使用契約についてですが。現在、他でご契約者様がいらっしゃいますので、今回小早川商事様ではご契約ができません。」

私「は?そんなハズはないです、お部屋は空室ですよ、暮らしていません。」

東電「そう言われましても・・・」


契約しようとしたお部屋は数年間空室で、リフォームが必要で他のお部屋の募集を優先し、最後まで残っていたお部屋です。今回他の部屋の入居がすべて決まったので、リフォームをしましょうと、オーナーにも相談した次第でした。

え~誰が契約しているの?オーナー?いや電話で話しているし、そんな訳ない・・・
過去の入居者しか考えられないな。

数年前か、誰だっけ・・・。あ~〇〇君(学生)だ。
あ~彼かぁ~、なんかやりそう、そういうタイプだったなぁ


大雑把な性格の学生様が数年前まで入居していました、彼なら解約を忘れている可能性も無きにしも非ず。
いやもしそうだったとしても気が付けよ、数年間基本料金とはいえ銀行口座から引き落とされているって事だろ?
普通気が付くよな・・・。

〇〇君(なんかイメージ通りすぎて怖い、こんなだった・・・)
引用元:ぱくたそ



私「契約者ってどなたですか?」

東電「個人情報ですのでお答えできません」

(お~そうきたかぁ・・・)

私「〇〇さんですか?」

東電「・・・」


(ほぅほぅ)


私「現在空室なのは間違いありません、今回の短期使用契約後に正式に入居者様が決まれば、電気の契約は当然ながら発生します、その時に新入居者様が契約出来ないのは非常に困ります、現在の契約を解約してください、現契約者に連絡を取ってくれませんか。」

東電「わかりました、契約者に連絡を取ってみます。」


・・・数分後


東電「契約者と連絡が取れませんでした。」

私「そちらでもお判りかと思いますが、電気の使用は無いはずです。基本料金しか発生してないはずです、対応してください。」

東電「今回はそこまでお願いがありましたので、現契約は解約とさせていただきます。」


(最初からそうしてくれ)


私「ちなみに空室となったお部屋の解約手続きが無い場合で、支払いが滞った場合はどうするのですか?」

東電「その場合は自動解約としています。」

私「ならば今回は支払いが継続されていたという事ですね。」

東電「・・・」


(ほぅほぅ)

自己責任でしかない電気解約忘れの損害

これが届けば「アレ??」って事になるよね

コンビニ払いなど、郵送にて請求書が届けば、支払いに行くアホはいないと思うが、口座引落だとこういった事が起こるのですかね。

ふと思ったのが、今回短期使用契約で発覚した訳ですが、これリフォームをするきっかけが無かったら、彼はいつまで支払っていたのだろうか・・・。


東京電力も気を使えよ。
いや無理だな、そんなの、お客様は大切だ、お支払いしてくれているのだから。


こわっっ。


電気の解約は忘れずに(by TEPCO)

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