いまさら聞けない火災保険とは

お部屋探し
家財道具は保険の適用です

弊社は提携の保険会社の代理店業務として、「火災保険」の取り扱いもしています。
本日午前中に提携の保険会社より、弊社への がさ入れ 代理店チェックが有り(当然問題なく終了しました)、せっかくなので今日は「火災保険」について真面目にお話させていただきます。

弊社管理物件の隣地での火災が発生した件について、以前お伝えいたしました(その記事はこちら)。
その時も加入していた「火災保険」が役立ちましたが、「火災保険」とは万が一の事件事故などに対応するものですが(「生命保険」ならば病気やケガなどですね)、火災だけでなく風水害などの天災なども保険の対象となります。
先日の台風15号の影響で管理物件に被害が有った時も役立ちました(その記事はこちら)。

ここ最近の天災は、重大な被害を受けるような、猛烈な威力を持つものが増えたように思えます。
そうなると必然的に火災保険についても、知識が必要になってまいります。

火災保険といっても、いろいろあります

「火災保険」は大きく分けて二種類有ります。「住宅火災保険」と「住宅総合保険」です。
「住宅火災保険」とは、火災・天災などにより住宅に被害があった場合に、保険金を受け取る事が出来るものです。
「住宅総合保険」とは、「住宅火災保険」の被害の他に、モノが飛んできた・泥棒に入られた・車が突っ込んだなどなどのハプニングに対しても対象となり、保険の対象も家財道具・畳・建具なども含まれます。

賃貸住宅に入居する時の契約内容の中に、「火災保険料」という項目がよくありますが、あれは正確には「住宅総合保険のうちの少額短期保険」と言いまして、賃貸借契約の通常1~2年間の契約と同期間の保険です。
その内容は入居者様の家財保険として、入居者様がお持ちのテレビ・机などの家具家電、生活備品など一式に保険が掛かっています。

対して以前ブログで書いた火災や台風の影響により被害を受けた時の「火災保険」は、「住宅火災保険」になります。
賃貸住宅の場合は家財道具などはオーナー様所有のモノはなく入居者様のモノですので、「住宅総合保険」ではないのです。

賃貸を借りようとする入居者様が加入する総合保険(少額短期保険)

賃貸契約時の必要条件として、「火災保険」の加入はほぼ必須となります。

弊社でもやはり万が一の事を思うと、加入していただくことが入居条件でございます。
費用は1年間で数千円~、2年間で1万数千円~です。自分が火を出してしまった場合、または燐家からの延焼により自分の家財道具がダメになった場合など、自分のモノに対して補償されます。

この「火災保険」である①「総合保険(少額短期保険)」に加入すると、ほぼ自動的に②「借家人賠償保険」と③「個人賠償保険」も一緒に加入することになります。
②「借家人賠償保険」は賃貸物件に対して入居者様が損害を与えた場合に適用される、つまり賃貸物件のオーナー様や大家さんへの保険です。
③「個人賠償保険」は第三者への保険でして、トイレが詰まって水があふれ階下の方の家財道具をダメにしたとか、その辺を自転車で走っていて人を跳ね飛ばしたとか、そういう場合の相手方への保険です。

以上3つがセットになっており、そういうわけで「総合保険(少額短期保険)」なのです。

オーナー様が加入する火災保険

ちなみにオーナー様は、自分所有の賃貸物件に「火災保険」をかけています。
火災天災などの被害を補償してもらうもので、この保険が適用されるような時は大事故が多いですね・・・。あまり管理会社としてはご縁が無い方が良い保険です。

余談ですが
賃貸住宅を建築をした時に銀行融資を受けたりすると、融資条件として「火災保険」加入が必須になります。燃えて家賃収入が無くなると、銀行への支払いが出来なくなることを防止するためです。

実際に起きた事例

このように保険の内容より、賃貸物件にはオーナー様が加入している保険と、入居者様が加入している保険が存在します。全く別の保険会社であることが当然です。

以前、あるマンションの二階から漏水事故が起きました。
当初は二階の入居者様の部屋のトイレの漏水が原因と考えられており、この二階の入居者様の家財道具と一階の入居者様の家財道具にも被害が出ました。

また上下各お部屋のトイレ回りの床や壁紙がダメになり、オーナー様へも被害が及びました。
そうすると入居者様それぞれが加入している「総合保険(少額短期保険)」で補償するという事になります。
一階の被害者はご自身で加入している保険でまかない、二階の方の被害もまた同じくです。

しかしそれが一転、漏水の原因は賃貸物件の配管関係によるものだったのです。修理の為にお願いした業者が現地確認して初めてわかりました。
つまり二階の方の過失があったわけではなく、オーナー所有の部分に問題があったわけです。

そうなると今度はオーナー様加入の保険も適用となり、またその漏水の原因が経年劣化なのか、何か災害などの延長に起こったものなのかなどが論点となり・・・

・・・めんどくせぇ。

火災保険に加入する時のご注意

「火災保険」とは被害を被った損失の補填が目的です。つまり被害額以上の金額をもらう事は許されておりません。
「生命保険」は複数加入すれば加入した分だけ保険金が出ますが、「火災保険」はそういうものではありません。
つまり「火災保険」は保険内容が重複するものに複数加入しても意味がありません。弊社でも契約時にご説明させていただいてますが、意外に気が付かないうちに重複している場合があります。

暮らしている間にいろいろなところで保険の契約を行っております。「生命保険」の他に例えば「車の保険」だったり、「損害保険」だったり。そんないろいろな保険の特約に付加されていたりすると、すべてではありませんが、一部が重複してきたりする場合が有ります。
別に重複していたって悪いわけではありませんが、保険内容をご確認の上、余計な保険料を支払っているようでしたら、見直しをしても良いかと思います。

ここ最近重大な災害が続いています。今後も増えていくような兆しもあります。
「火災保険」は、今後もっと大事なものとなっていくでしょう。

本日の、がさ入れ 代理店チェック、コンプライアンスと保険業務の順守徹底についてでしたが、あらためて保険について考える一日でした・・・。

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