<つづき>
弊社管理物件が隣地の火災で延焼しました。(火災発生までの流れはこちら)
当日は大騒ぎです、警察、消防より入居状況の確認と、入居者へ生存確認です。
入居者様の無事はすぐに確認できました、よかったよかった。
余談ですが、現場の火災が一番すごいタイミングで、入居者様のお一人が仕事に向かわれたそうです。他の入居者様が言っていました。
「え!?隣がすごい火事だったのに仕事行ったの?まぁ通勤時間帯ではあったが・・・自分の部屋が燃えてしまうとか思わなかったのかな・・・」
「普通に車で出ていきましたよ」
「ま、間違いなく生きてるってことで良しとしますか・・・。」
火災場所は準防火地域でした
見積を業者にお願いして、数日後見積書が完成いたしました。早速火災保険会社へ提出です。
被害箇所の写真も添付して、相当な量の写真となりました。
今回の火災現場は都市計画法で定められた準防火地域に指定されており、建物に防火地域に準ずる防火対策を施すように、となっている場所でした。
具体的に何が防火対策なのかと思うのですが、あらためて火災に遭って、ああこれは良かったなと思ったのは・・・、窓です。
網入りガラスの防火効果
被災した箇所にもいくつか窓が有り、当然ながら炎を受け真っ黒になっていたのですが、一つも割れることなく、焼け落ちてしまうことは有りませんでした。
なぜかというと防火対策用の網入りガラスが設置されていました。
よく見かけると思いますが、ガラスに細い針金のようなものが網目状に入っているガラスです。 防火地域、準防火地域にはこれを使うことが義務付けられており、設置されていたのです。
普段は見た目も悪く、針金が入っているので、その針金が原因で温度変化によりガラスにヒビが入ってしまうのです。
仕方がないのですが、そんな訳でなんとなくこのガラスには良い印象が有りません。
しかしそれが火災となれば威力発揮です、ガラスには無数のヒビが入っていましたが、割れる事はありませんでした。
これがもし簡単に割れていたようなものなら、おそらく室内まで炎が回ってきてしまったことでしょう。
いやぁ~、網入りガラスってすごいんだね。
見積書作成、保険会社へ提出、そして結果
業者様の迅速な対応により、見積書はすぐに作ってもらえました。それを保険会社へ提出します。
しかし見積書の結果はずいぶん長い事待たされました、二週間くらいでしょうか。
理由は火災の原因がはっきり解らなかった事が原因だと、オーナー様は言っておりましたが、実際にはよくわかりません。
そうして長い事待たされた結果、全額保険適用となりました、よかった~。
工事開始
さっそく工事にかかります。
足場を組んで傷んだ壁を取り除きます、再起不能の給湯器やエアコン室外機、出窓がありましたが、その網入りガラスのおかげでなんとか現況を保っているくらいで、再生出来ません。
取り外して新しい物を設置です。 新しい外壁は今までの色とは変えて、黒を基調に白い一本の縦ラインが入るデザインとしました。最近室内をアクセントクロスと称して、一面だけ柄の違う壁紙を貼る事が有りますが、それの外壁バージョンでしょうか。斬新です。
そして完成した外壁はまあ見違えるほどキレイになりました、他がそのまんまなのでちょっと違和感は有りますが、上出来です。
壁が完成しましたので最後にNTTやガス会社などに設備の確認をお願いして完了です。
総括
ここまでなんだかんだで1ヶ月以上です、暑い時期でしたので皆様ご苦労さまでした。 今回の火災というアクシデントは、わたくしも長いこと賃貸管理の業務をしておりますが、初めてでした。
本物件が火災を起こしたケースではありませんでしたから、まだ処理内容としては簡易だったと思います。
でも良い勉強となりました、またオーナー様が物件のお隣にいたこと、そしてオーナー様が性格的に「ま、しかたがないね」という、おおらかな人柄だったことが、とても幸いしました。
でも二度目は勘弁してほしいですね、もういいです。
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